【マイホーム購入を悩まれている方へ】駐在・転勤にとなった時のマイホーム賃貸の経験談⑤

新たな入居者決定、さぁ契約締結と思っていたら、賃借人の勤め先の法人が契約締結者になるという連絡が来ました。法人自体は上場企業で信用面で不安はないのですが、契約主体が個人ではなく、法人になると税金の取り扱いが変わるということでまた、新たに知っておかなければならないことが発生しました。

非居住者(海外居住者)の不動産賃料の源泉徴収税

ルールの概要

非居住者とは、日本国内に住所がなく、且つ現在までに引き続いて1年以上日本国内に居所がない人を言います。
外国人、外国法人や私のような海外駐在中の人はこれに該当します。

そして、非居住者が所有する不動産を誰かに貸して賃料を得る場合に、賃借人(=借りる人)が法人の場合、賃料の20.42%相当額を賃借人が税務署に毎月納付しなければならない(=源泉徴収される)というルールがあるようです。

従い、賃借人である法人は、賃料の79.58%相当額を非居住者の賃貸人に支払い、その翌月の10日までに残りの賃料20.42%相当額を源泉徴収税として税務署に納税します。
まとめると、個人に貸す場合と法人に貸す場合で以下のように変わることになります。

賃借人個人
(個人及び親族の居住用)
法人
源泉徴収税不要必要
源泉徴収金額賃料の20.42%
物件オーナーが受け取る金額賃料100%賃料の79.58%

詳細は国税庁HP「No.2884 源泉徴収義務者・源泉徴収の税率」をご参照ください。

なぜこのようなルールがあるのか?

このルールの主旨は、海外居住者からの税の納付漏れを防ぐために、賃借人が法人なら、この法人から確実に税金を得ようというものです。

したがって、税金の納付責任は賃借人である法人が負っており、税金の納付を怠ると、賃借人である法人が税金の延滞税や不納付加算税を受ける対象になります。

駐在によるデメリット

これまでの内容は、マイホームを賃貸に出すことで不動産収入を得られるというプラスのことを紹介しましたが、最後にデメリットを説明します。

海外居住者は住宅ローン減税を享受できません。

住宅ローン現在とは?

  • 住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度
  • 毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除される
    (所得税から控除しきれない場合、住民税からも一部控除される)
  • 加えて、消費税率10%が適用される住宅の取得をして、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に入居した場合には、控除期間が3年間延長される

これらをまとめた表が以下です。

国土交通省HPより

精度の詳細は、国土交通省HP「住宅ローン減税」をご参照ください。

簡単にいうと、住宅ローンを使用して住宅を購入した人は、以降10年間(消費税増税後は13年間)、毎年、所得税を一定額引き下げてもらえる、というものです。

一定額というのは、住宅ローンの借入残高やその人が支払う所得税額によるので、上限の中でいくらになるかはケースバイケースになります。

海外駐在(非居住者)はどうなる?

住宅ローン控除の適用を受けるための要件の一つとして、住宅ローン等を利用して「住宅の取得等」をした日から6か月以内にその者の居住の用に供し、かつ、その年の12月31日まで引き続きその者の居住の用に供していることが必要とされています。

海外駐在になった場合、その住居に居住していないので、住宅ローン減税を受ける要件を満たしていないことになります。

減税は一番大きい場合、住宅ローン残高5000万以上の1%分で年間50万円で、これが駐在により失う機会損失です。
駐在中、リスクを負って賃貸で運用した収益が、もしノーリスクでもらえる住宅ローン減税以下だとしたら悲しすぎます。

尚、海外駐在に限らず、国内転勤でも居住の要件は満たせませんので、平成28年税制改正で少しだけ要件が緩和されました。

【単身赴任の場合(家族は取得した住居に住む)】

家屋の所有者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事情により、配偶者、扶養親族その他生計を一にする親族と日常の起居を共にしない場合において、その住宅の取得等の日から6か月以内にその家屋にこれらの親族が入居し、その後も引き続き居住しており、当該やむを得ない事情が解消した後は、その家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるときは、住宅ローン減税が認められる。

【家族も居住しない場合】

非居住の間は、住宅ローン減税を受けられないが、再び居住した際に以下を満たしていれば、残存期間について減税を享受できる。

  1. 勤務先からの転任の命令その他これに準ずるやむを得ない事由があること
  2. 平成15年4月1日以降に、その家屋をその者の居住の用に供しなくなったこと
  3. 家屋を居住の用に供しなくなる日までに、一定の手続を行っていること


①~⑤までお付き合い頂きまして、有難うございました。
もし、今後、新たにお伝えする情報が入手できましたら、その⑥として追加更新していきます。

①はこちらからどうぞ

【マイホーム購入を悩まれている方へ】駐在・転勤にとなった時のマイホーム賃貸の経験談①

2019-08-03

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