駐在によって引き渡しすら完了していない建設中新築マンションを賃貸に出すことにしました。賃貸仲介会社を選定し、いよいよ募集の開始です。
目次
普通借家契約 v.s. 定期借家契約
具体的な駐在期間は定められてないものの、海外駐在は数年で帰国することになるので、契約形態は定期借家を選びました。
定期借家制度とは、2000年3月1日に施行された「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」に基づき改正された制度で、これにより普通賃貸だけでなく、定期借家契約が可能になりました。
普通借家契約は借主保護の観点から、契約期間が終了しても、自動更新となり、正当事由がなければ貸主側からは解約ができない為、こちらが更新を望まず退去して欲しくてもずっと借り続けられるリスクがあります。
これに対して、定期借家は期間の定めがあり、更新は不可の為、期間内で契約満了することを前提に賃貸に出すことができます。
一方で、定期借家のデメリットとしては期間の定めが明確にある分、借主にとっては普通借家より条件が悪い(不利益)ことになるので、普通賃貸よりも家賃が安くなりがちだそうです。
(不動産会社が言うことなので、明確な根拠は無さそうですが、、、)
ただ、私たちの場合は、賃貸期間中に日本に本帰国してしまうリスクもありますが、5年の定期借家とし、且つ新築なので家賃は安めの値段をつけるのでは無く、相応の金額に設定しました。
まさかの即入居者決定!
募集開始にあたって、一番気がかりだったのは、私たち家族が日本を出国する前に入居者が見つかるかどうか、という点でした(渡航前に見つかった方が書類などやり取りがスムーズであり、また住宅ローンやマンション管理費は3月末から発生する為)。
募集を開始したのは2月でしたが、建物は建設中で正式引き渡しは3月26日、それまで中を見ることはできないので、そのような状況で借りる決断をしてくれる人は表れるのだろうかと不安でした。
しかし、心配は杞憂に終わりました。
仲介会社の大京・穴吹不動産が募集をウェブ等にアップしたところ、次の日には申し込みが入りました。
どうやら、私たちの物件が販売されていた当時、購入を検討されたことがある方だったようです。
さよならマイホーム
新築マンションの引き渡しまでの手続きは、以下です。
- 完成前検査として実際に部屋を見て、チェックして、不備があるところ(パーツが曲がっている、ドアの建付けが悪い、等)を指摘
- 後日、修正箇所を確認し、品質がOKであれば、鍵の引き渡し
この鍵の引き渡しの日はマイホームを買った人にとっては一大イベントなわけですが、私達夫婦にとっては複雑な気持ちでした。
1年3か月も待ったマイホームに住めないからです。
もう既に数日後からの賃借人は決まっているので、鍵の引き渡し日に大京・穴吹不動産の担当者も同席です。
マンション販売会社の担当から鍵を受け取り、「マイホームの鍵よ、ようこそ!」と感慨にふけったのも束の間、その鍵を大京・穴吹不動産の担当者にダイレクトパスです。
数秒しか持っていませんでした。
残念な気持ちを抱きながらも、「頑張って賃貸収入を稼いで、家計を助けてね、数年後にまた会おう」とマイホームに別れを告げました。
住民票の転出手続き×2
海外に転居する際には、住民票を除外する為、市役所で海外転出届を提出する必要がありますが、ここでもマイホームの関係で、ハラハラの冒険をしました。
マイホームを購入による不動産登記の為にはマイホームでの住民票が必要になります(無くてもできなくはないのですが、居住用以外の不動産購入に該当すると不動産取得税などの税率が上がります)。
物件の引き渡しと渡航日が近いので、
3月20日 現住所から新住所への転居届を提出
3月26日 海外転出届を提出
3月30日 ニューヨークへ渡航
という、やんちゃなスケジュールになってしまいました。
新住所への転居届から海外転出届の期間が1週間もなく、役所の方に何か言われたらどうしようと不安でしたが、何も言われることなく、手続きは完了しました。
賃貸契約締結完了
賃貸契約は特に家賃交渉など条件面のネゴもなく、滞りなく完了。
こんなにすんなりいくなら家賃をもう1万円上げても大丈夫だったかなとか、余計なことを考えてしまいますね。
いよいよ賃貸スタートです。
③に続く
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